熱中症について②「汗腺力」

〜すべての人を健康に 人のすべてを健康に〜
健康美容食育家 イミノセラピスト 大刀あゆ未です~

熱中症について①に引き続き、②は「汗腺力」について。

私たちの汗と汗腺の関係についてちょっと勉強してみました。
人は汗をかいて、それが蒸発するときの気化熱で体温を下げているのですが、
汗を分泌する汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺があって、
アポクリン腺の多い脇やへその周りを除き、
大部分の皮膚の表面はエクリン腺が占めているそうです。

体温が高まると、蒸発によって熱を下げるため
主に血漿(けっしょう)が汗腺の中に移動し、
エクリン腺がきちんと機能していれば、
体外へ出るまでに水以外の成分が再吸収されて、
99%が水の蒸発しやすいサラサラ汗となり出てきます。
しかし汗腺が衰えると再吸収されにくくなり、
ナトリウムや乳酸、アンモニアなども含まれるネバネバした濃い汗が出てしまう。
ネバネバ汗は臭いのもととなりやすい上に蒸発しにくく、体温の調整にも役立たちません。
さらにネバネバ汗の場合、
再吸収されなかったミネラル分も体外に出してしまうので、体内がミネラル不足になります。

熱中症=汗腺・エクリン腺の機能低下

現代人は運動不足から汗をかかなくなってきているので、
汗腺・エクリン腺が機能低下を起こしていると考えられます。
また、汗をかくことは自律神経も作用しています。
ストレスでの自律神経が乱れから、汗腺・エクリン腺が機能低下を起こしてることも
大いに考えられるのです。

これなら繋がりますね。25度前後から熱中症を起こす人がいる現状と。

「熱中症について①」に記した私のエアロビクスでの体験からすると、
汗腺・エクリン腺の機能低下は私の場合、2週間で起こり始める、といったところでしょうか。
忙しさという疲労ストレス、座り仕事で汗をかかない毎日。

本当に、2週間ぶりのエアロビクスになると、
汗をかいてはいるものの全然体内の熱が放出できず、
暑くて真っ赤の顔で躍らなければいけないのが辛いし、
確かにねちょねちょ汗で目に入ったら沁みまくり、
しょっぱくて、汗疹もできやすくなるわ、爽快感が全然ないわで、
できる限り、週1ペースを誇示してました。

私の調査で、以下のようなことが分かりました。

・汗腺のうち有効な汗をかけるものを『能動汗腺』といい、およその数が子供の時に決まる
・能動汗腺数は生まれてから小児期の環境に大きな影響を受け、暑い地域で暮らした人の方が多い。
・現代の日本人は、赤ちゃんの頃からエアコンで温度が一定に保たれた環境で育っているので、昔より能動汗腺数が減っている
・大人になってから能動汗腺を増やすことは難しいが、今ある能動汗腺を鍛えることは可能
・「汗腺トレーニング」によって汗腺を活性化させ、サラサラの「良い汗」を全身でかけるようにすることが熱中症対策に不可欠。
なるほど、熱中症の根本は、汗腺がうまく働いていない「熱中症体質」からの脱却なのですね。

そんな「熱中症体質」改善のための「汗腺トレーニング法」は、
次の号で綴ります。